社員ブログ

利他の仕事

こんにちは、shigeruです。

 

私の母は、要介護のため特別養護老人ホームに入所生活しており、88歳になりました。認知症を患っていますが、現在は大きな病気もなく元気です。

母に面会に行くときにいつも思うのは、介護の仕事に携わっている方たちの、献身的な姿勢とまなざしです。

 

昨年の敬老の日、母の暮らすホームで「敬老祝賀会」がありました。今回は入居者の家族も参加を許されて、私と妹も参加しました。祝膳、長寿表彰、和太鼓や三味線のパフォーマンスなどの楽しいイベントがあり、終了後、入居者の家族と介護職員が円になって家族の質問に職員が答える会などがありました。

私は、その一日を通して、介護の仕事に就いている人の「プロ意識の素晴らしさ」を感じました。このイベントの間中、職員の方は、一人が一人ないし二人に絶えず言葉をかけ、車いすを持つ手を放さず、誰一人として立って見てるだけの職員はいませんでした。

またすごいのは、入居者が多い中でも私の母の状況を、誰に聞いても状況を答えてくれることです。この施設は、「人間的な寄り添い・触れ合い」を大事にしているなと感じるとともに、そのプロ意識に感動しました。

介護職は本当に身体的にも精神的にも大変で、知人にも介護離職をした人がいますが、今回、若い多くの介護職員が生き生きと働いているのを見て、「はたらく」=「傍を楽にする」という言葉を思い出しました。そして、「利他の仕事」をする人を見て生き生きとしているのを感じました。

 

また、今年3月には母の面会に、妹とその夫と姪2人、そして80代の叔母(母の妹)と6人で行きました。叔母は母と会うのは20年振りです。叔母は何冊か童謡や唱歌の楽譜を持ってきて、母の耳元で大きめの声で歌を歌いました。母は認知症で失語も進んでいるのですが、合唱をやっていた人なので、それに合わせて歌い出しました。歌詞も覚えていました。

満足そうでした。私は叔母の姿を見て、長年中学校の体育の先生と校長をやっていたその「利他的な姿・振る舞い」というものを感じました。叔母も「利他の仕事」のプロでありいつもその姿、利他が先にたつことに私は感じるものがあります。

 

翻って私が思ったことは、老人クラブの広報誌を発行する私の仕事も、どこまでも利他の心を持ち続けたいということ。そして元気が出ないでいる時も、職場の中の「利他の姿」や広く日本中の「利他の仕事・姿」に接することで元気を自分に伝播させたい、と思いました。

 

ところで、介護労働安定センターが実施した令和3年度介護労働実態調査によると、調査に回答した介護職員約7,000人のうち 48%の方が「仕事の内容・やりがい」に対して満足しているという回答しており、不満足と回答している方は5.3%だったそうです。

 

この介護のスタッフの方たちのさまざまな就労環境がよくなり、日本の高齢社会が少しずつでも良くなっていくように祈ります。

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