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第9回 ニチコミ大賞 川柳!!腕自慢!!

第9回 ニチコミ大賞 川柳!!腕自慢!!の概要

課題:「花火」

総評

今回のテーマは花火!私も、花火が好きで、ドーンと音がすると慌ててベランダへ飛び出して行くほどである。
皆さんの花火の句を楽しく拝見し、どの句も甲乙付けがたく、選句に苦労した事は否めない。有難うございました。

  • 大賞
  • 優秀賞
  • 努力賞

大賞

願わくば
 スターマインで
    飾る老い

埼玉県春日部市 H・N

作品評

「スターマ~イ~ン」というアナウンスと共に、パッと夜空に七色の花火が直射連発で舞い踊る。思わず仰け反ってしまう程の見事さである。 人生の最後もパッと綺麗に散って逝きたいと願う。スターマインのように…。

副賞

商品券 一万円

優秀賞

父の背が
 特等席や
   遠花火

神奈川県相模原市 K・M

作品評

群衆の中、お父さんに肩車されて観た花火!正に特等席であった。 あの時の肩の温もりは何年たっても忘れられない。

副賞

商品券 五千円

優秀賞

花火上げ
 消すを忘れた
     独裁者

埼玉県さいたま市 P.N岩窟王

作品評

独裁者とはロシアのプーチン氏か?こんな花火は一日も早く消してほしいものである。

副賞

商品券 五千円

優秀賞

花火師の
 法被の穴の
   数知れず

京都府宇治市 S・K

作品評

法被の焦げ跡は、花火師の勲章だろう。幾多の修羅場を抜け、花火に懸けた男の心意気を感じる句。

副賞

商品券 五千円

優秀賞

大花火
 スマホの中に
   閉じ込める

兵庫県三田市 S・T

作品評

夜空の大画面に映る花火を、シャッターチャンスよろしくスマホに撮る。「閉じ込める」という表現が上手い。

副賞

商品券 五千円

優秀賞

益荒男の
 微動だにせぬ
     筒花火

神奈川県横須賀市 F・A

作品評

花火の筒を脇に抱きかかえ噴出させる、正に強く勇ましい男の姿である。飛び散る火花が目に浮かび来る素敵な一句。

副賞

商品券 五千円

努力賞

尺玉の
 ひと息あとの
    地響きよ

神奈川県厚木市 K・S

作品評

ドーンと揚がった尺玉の大きな音の後、ズズズンと地面が揺れているように感じる。実感した出来事を素直に句にしてくれた。

副賞

商品券 一千円

努力賞

復興の
 あかしだ花火
    闇を裂く

岡山県倉敷市 Y・M

作品評

今年もあちこちで台風の被害が出た。一日も早い復興の願いを込めてと揚げた花火に、 勇気付けられた人も多いのではないかと思う。

副賞

商品券 一千円

努力賞

「かぎや~」って
  あっ鍵かけて来なかった

兵庫県明石市 K・O

作品評

思わず吹き出してしまった一句! 急いで帰って鍵かけて来てね。こういうユーモアのある句、好き!

副賞

商品券 一千円

努力賞

空見上げ
 「たまや」と言えば
     猫が来る

東京都府中市 Y・F

作品評

アハハハ…こちらもユーモアたっぷりの句! 「かぎや~」「たまや~」って昔から花火の掛け声だ。知らずに猫のたまが「にゃぁーん」と寄って来た(笑)

副賞

商品券 一千円

努力賞

遠花火
 音が光を
   追いかける

京都府京都市 M・T

作品評

そうそう、花火が揚がった後からド~ンとずっしり重い音が聞こえて来る。「音が光を追いかける」とは上手い表現だ。

副賞

商品券 一千円

努力賞

ドンと花火
  ジョッキの泡を
      震わせる

福岡県北九州市 M・N

作品評

ビールジョッキ片手に花火を観ている光景が見て取れる。ドンという音の度にジョッキの泡が揺れる。オットット零さないように注意してね。

副賞

商品券 一千円

努力賞

家計簿に
 花火予算の
   あった頃

神奈川県横浜市 H・K

作品評

お盆の帰省を待つ子や孫の為に、花火予算を遣り繰りしたと言う懐かしい話である。なんか、ほんわかあったかい気持ちになれる。

副賞

商品券 一千円

努力賞

大空に
 体当りする
    大菊玉

福岡県福岡市 M・Y

作品評

夜空に体当たりとは、上手い表現だ。確かに空を目掛けてドーンと揚がっていく!そしてパッと夜空を賑わす大菊玉の醍醐味を感じる。

副賞

商品券 一千円

努力賞

花火師の
 頭に描く
   設計図

静岡県静岡市 K・Y

作品評

今年の花火も終わった!と同時に花火師の頭の中には来年の構想が巡りめぐっている事だろう。一年中花火の世界にどっぷり浸かっている花火師の心意気を垣間見た句。

副賞

商品券 一千円

努力賞

ちぎり絵の
  花火に画伯の
     平和見え

大阪府八尾市 K・H

作品評

画伯とは、山下清・画伯の事。 細かく千切った色紙を一枚一枚ていねいに貼り付けていく。根のいる作業であるが、その仕上がりには目を見張るものがある。 花火の課題から山下清の千切り絵を思いついた所に感服!

副賞

商品券 一千円